【感想】古代蝦夷の英雄時代

書籍の御紹介




著者は、考古学者・歴史学者・福島大学名誉教授、エミシを中心とした東北地方の古代史が専門である、東北出身の工藤雅樹氏。

【もくじ】


第1章『蝦夷アイヌ説と蝦夷日本人説をめぐって』

(新井白石、本居宣長など、江戸時代の蝦夷アイヌ説石器時代人コロボックル説ほか)

第2章『「エミシ」から「エゾ」へ』

(「エミシ」と「エゾ」「エミシ」がひろく東国人を意味した時期―第一段階ほか)

第3章『北日本の古代文化』

(縄文文化 縄文文化以後ほか)

第4章『蝦夷の社会構造』

(族長層の出現と末期古墳 古代蝦夷の「~村」ほか)

第5章『英雄の後裔』

(前九年の合戦清原氏ほか)

読書感想


私が読んだ書籍の表紙は、この表紙ではなく、赤い背景にアテルイのお面?がドォーン!と、どアップになっているインパクトの強い表紙であった。

しかし、タイトルと著者が同じなので、内容じたいは同じ内容だと思われる。


さすが東北のエミシ専門の学者さんといった感じの内容であった。だいたい私の頭の中にあるエミシと同様の内容が書かれてあったので(色々と混ざっていそうだというような感じ)、ツッコミどころは無し。

ただ1つだけ。

どこかハッキリ、ズバッと伝えられない感じがしてならなかった。本当は気付いていて、知っているのに、そこには触れないでいるような文章の気がしたのだ。


私なら、伝えてしまうが...というか既に...伝えてきたが(笑)

それは何かというと『大陸の移民とエミシ』についてだ。それについてはチラッとだけ出していた。


安倍という名字は、元々は中央貴族のものだが、東北・関東の豪族に対して『安倍+地名+臣』という名前が与えられた例は多くあったそうだ。それで後に地名の部分が省略され、それらの豪族も安倍を名乗るようになった事が考えられるとのこと。

従って、安倍家は『移民系豪族の系譜につらなる可能性もある』と記されてあった。

同じエミシのリーダーである清原家については、真人の姓を有すことから、天皇に近い血筋であるので、中央貴族が土着したものと考えた方がよいかもしれないとのこと。


しかし...結局のとこ、安倍家と清原家は...親戚なのだが(笑)


そもそもアイヌは馬に乗らない。エミシは馬に乗る。

では、その馬は何処からやってきたのかというと、明らかに大陸なのである。大陸から馬が来たのならば、人間も来たはず。勿論、船に乗って。

そうして大陸の人間達が日本に来たことにより、エミシに大きな影響を与えたことには違いないのだ。エミシの血にも影響を与えたことであろう。

それでエミシは、日本国内でも、船による海外貿易を早く行う事が可能だったのだ。それが可能な人達であり、そのような脳と力を持つ、想像以上に賢い、お偉い?商人的でもある人達であったのだ。

確か、中国の美しい姉妹の嫁をもらったとか、他の書籍で読んだことがあったような...

だからエミシとアイヌでは、似ているようで大違いなのだ。

エミシは、どう考えても、騎馬民族的であり、時に海賊、時に山賊、勇敢で強いイメージ。まるで大陸のスキタイのようなのだ。

そして、そんな騎馬民族的なエミシに率いられ、共に戦ったりもしたのがアイヌなのである。そうしてエミシの影響が、次第にアイヌへと繋がっていったのだ。勿論、船による貿易の面でもである。


アテルイの時代のエミシと、安倍家や清原家や奥州藤原家の時代のエミシでは、だいぶ時代背景や状況的にも違っているのだが、どれも朝廷に逆らう人々ということでエミシと認識すべきのようだ。それらに血の繋がりがあろうとなかろうと、エミシはエミシだということらしい。

まぁ、血の繋がりは、ないはずがないのだが(笑)大陸の移民の血が混ざったのであれば、尚更、その血の繋がりを大切にしてきたはずだからである。そこもアイヌとは違う部分。


ざっくりとだが、私は、こう思うのである。

関東以北は、中東Rootsの縄文人もしくは縄文系のアイヌ語に近い縄文語を話す無アクセントのエミシが住んでいたのだが、出雲から逃れた出雲族もいて、大和で何かしでかし北に追いやられた大和人、大陸から自分達の血を残すため移住してきた高句麗王家・新羅王家・漢人などもいた。

つまり、朝廷側の西側にとって、邪魔な人間達を送り込むような地域でも、あったのではないか?と思うのだ。西側には、朝廷と親しい百済王家がいただけに。


そう考えると、そこから、こういう流れで、こうなるのだろうなという、ある程度の想像が出来てしまうものだ。

関東以北の稲作や古墳は、そういった大陸の人間達の影響が強かった結果だろう。そりゃぁ~、強いはずだ。なんせ騎馬民族的な王家なのだから。

ちなみに王家というのは、他国と共存するための方法として、戦があったとしても、なかったとしても、他国の王家と結びつく傾向だ。これは世界的に、どの国でも結構よくある事である。

その方が全体的に、民もまとめやすくなる。百済や高句麗や新羅も、王家同士の血としては、大陸で既に結びついている。

もしも日本で、エミシや出雲族に王家のような偉い立場の家系が存在していたとすれば、エミシや出雲族と結びつこうという時には、その偉い立場のエミシや出雲族の家系と結びつこうと動いたに違いないのだ。

その方が、お互いに、平和に、共存しやすいから。

それでなくとも『王家の血を残すため』に、それぞれ日本に移住してきたわけだし。人質の意味もあったようだが(汗)

だから、他国の貧しく力の弱い家系と結びついても、何の意味もないのだ。何があっても生き残れるような可能性の高い、王家にとって相応しい家系でなければね。

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